桜梅桃李とはどんな意味がありますか?

桜梅桃李とは桜は梅になろうとしなくても 梅は桃になろうとしなくても
桃は李(すもも)になろうとしなくても桜は桜らしく、
梅は梅らしく桃は桃らしく、李は李らしく自分でなければならない花を咲かせよう
力いっぱい咲かせてゆこう他人と比べることなく個性を輝かせていこうという意味です。

“桜梅桃李”はきっと、こどもだけではなく大人にも言えることだと思います。
毎日育児に奮闘しているママやパパ。こどもは成長するにつれ、遊び方がどんどん変化していきます。
楽しい遊びの中から笑顔が生まれ、こどもの笑顔を見ると家族が笑顔になります。
パパとママとお子様が一緒になって笑顔になれるお手伝いができたらと、心から思っています。

梅田さんはどんな方でしょうか?

高校を無事卒業後、スーパー(小売店)に就職し、1年間勤めたのですが
休みもあまりなく、正直に言えば遊びたい盛りだったこともあり退職。

その後は瓦葺きのアルバイトをするなど、色々な出会いもあり、楽しく過ごしていました。
20歳になった頃、いつまでもアルバイトのままでいいのか?と思い始め、職安に通うことに。
そこで見つけた浄水器のフィルターを製造する会社に就職

その会社は、フィルターを製造する機械の設計や加工なども自社で行っている、とても特殊な会社でした。
23歳の頃、仕事の面白さを感じ始め、『独立して何かやりたい!』という気持ちになりましたが
漠然としていて具体的には何も浮かびませんでした。

それから11年の月日が流れ、2007年10月に11年間勤めていた会社を退職。
当時はちょうど家を建てたばかりで、そのときに『木っていいな』と思い桜梅桃李をはじめました。

おもちゃづくりのきっかけを教えてください。

ある日、長女(当時1歳半)が児童館で作ってきた
オモチャ(ペットボトルの中にビーズを入れたもの)を
楽しそうにガラガラと振って遊んでいました。

笑顔で喜んでいるのを見て
ふと「家を建てたときにお世話になった製材所で木を買ってきて
娘にオモチャを作ってあげよう」と思いつきました。

娘がペットボトルで作ったオモチャと同じような物を「木」で作り、
渡してみると…何も反応がなく「ポイッ」と投げ捨てられてしまいました。

なぜだろう?と考え、「そうか、音が鳴らないからだ」と何度も何度も試行錯誤し改良。

音が鳴るようにするために、木に穴を空け、そこに小豆を入れてフタをしました。
娘に渡してみると、今度はしっかりと握りしめています。
そして、オモチャを縦に振りながら、笑顔で喜んでくれたのです。
このとき、笑顔が触れ合うことの大切さを感じました。

「このオモチャを作って、みんなに笑顔を伝えよう。夢をみんなに与えたい。
そんな想いを込めて1つ1つ、製作しています。

何かこだわっていることはありますか?

コミュニケーションの大切さ。そんな想いから“安心できる素材”を使うというこだわりが生まれました。
安心できる素材の中でも特に「木」にこだわったのは、
“木が自然の素材である”こと、そして“木にもそれぞれ個性がある”ということが理由です。

「自然の木から作られた物に触れることで、物や個性を大切にする心や優しさを育み、
家族とのコミュニケーションにつなげてほしい」
桜梅桃李は、そこから始まりました。

苦労したことはありますか?

自宅でオープンしたプチショップ。みんなの声から作られるオリジナル商品。

「自分でオリジナル商品を製造し、販売したい」という強い気持ちを持ちながらも
伝票の書き方や納品書のことなどわからないことだらけで、かなり無謀なスタートでした。

2008年8月に、畳敷きになっている自宅の一部を開放し、商品数の少ない念願のプチショップをオープン。

子育ての話やお子様の話など、実際に商品を見ながら一緒に楽しい時間を過ごしていただけたら、という思いがありました。

また、そういった時間の中で、お客様から商品についてのアドバイスやご意見をいただけることもあり
次の商品が開発されるきっかけも生まれました。

とにかく思いついた物を作っては、自分の娘たちに遊んでもらいましたが、
こどもは正直で、最初は楽しく遊んでいても5分も経たないうちにその場から離れてしまいます。

しかし反対に、5分以上その場から離れなかったり、寝るときにも大事そうに持っていたりする物もあり、
そこから商品化するかを判断し、実際にお客様の反応も伺いました。

客足が伸びず、「どうすればお客さんが来てくれるのか。何がいけないのか。やっぱり諦めようか…」と
眠れないほど悩んだこともあります。

でも、たったひとりでもお客様が商品を気に入って買ってくれたときのことや、
本当は苦しくても口に出して「苦しい」と言わない妻の支え
こどもたちの笑顔、周りで支えてくれる人たちの存在が支えになりました。

それに応えるためにも、「どんなに小さくて目立たない仕事にも、常に誠実に全力で取り組む!」と決め
最初の原点を忘れずに作った物を持って営業しました。

コンテストなどのショーに出展されたりしていますか?

2011年3月の決断。

自分が考えた商品を、売りのプロたちに見てもらおうと、展示会への出展を決意。
ここで何も反応がなければ、もう諦めなければならないだろうと思っていました。

2011年6月、福岡インターナショナル・ギフト・ショーに出展。準大賞受賞!!

「3月の決断から、福岡インターナショナル・ギフト・ショーで
開催される新製品コンテストに出品することに。
「みなさんに見てもらおう!」と気合いを入れて挑みました。

岐阜を出発するとき、妻に「もし新製品コンテストで大賞か準大賞に選ばれたらすごいよな」と
言い残し福岡に旅立ちました。

とても小さなブースでしたが、不安でいっぱいです。
小売店のバイヤーさんたちがどう反応してくれるのだろうかと…。

最初に来られたバイヤーさんが商品を手に取って、
「いいね~、これ」と言ってくれて少し安心しました。

その後も意外とたくさんの人たちに見ていただけたことがとても光栄でした。
ちょっと会場を見学しながら、新製品コンテストのブースを覗きに行ってみると、ものすごい数の商品が…。

業種の違う色々な企業から様々な物が出品されているのです。
大勢のバイヤーさんが投票箱に投票用紙を入れていました。
ブースに戻り商品の説明をしていると、
「梅田さん、おめでとうございます。準大賞に選ばれました!」と言われ、
周りの出展されている方やバイヤーさんたちから盛大な拍手をもらい、
真っ先に妻に連絡。とても喜んでくれました。「よかったね。よかったね」と何度も。

2011年6月、グッド・トイ選定。

2010年、10月頃東京おもちゃ美術館さんから一本の電話がありました。

 「全国のおもちゃコンサルタントさんからおはしDE積み木の推薦をされまして
一次審査が通過しましたので、引き続き審査を行ってよろしいでしょうか?」

とても驚きましたが、「えっ?!はい!!ぜひ宜しくお願い致します!!」と
審査が進んでいったのです。

最終選考は全国のおもちゃコンサルタントと、東京おもちゃ美術館に来館されたお客様による投票で選定されるそうです。

最終選考にたどりつけるまで、いけたらいいなあと「ドキドキ」の日々でした。

そして2011年5月グッド・トイ選定通知が届いたのです。
皆様に感謝の気持ちでいっぱいになりました。
そして我が家のこどもたちにも本当に感謝です。
6月、東京おもちゃ美術館にて授賞式を受けました。緊張!緊張!でした。

2011年7月、ベビー&キッズEXPO出展。

ここで行われた展示会で、より多くの方に桜梅桃李を見ていただけました。

そして、桜梅桃李の製品がオモチャ屋さんから雑貨屋さん、百貨店さんにも並ぶことになりました。

ここまで支えてくれた、妻とこどもに感謝です。妻と娘たちを見ていて思いました。
こどもと触れ合うことで、こどもから逆に教えられ、
こどもの成長を感じながら、親も一緒に成長していくものだと。